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最期のお食事事情

ちくわが最後に口にしたのは、2/19のお昼。
おやつを食べないので、固形物はしんどいんだなと思い、ヨーグルトを食べさせた。
美味しそうに食べた。おかわり欲しがったけど、「いっぺんに食べたら具合悪くなるよ。また帰ってからね」と言って、あとはちくわの大事な栄養となっていたチューブダイエットへパケア&みどりむし&ベジタブルサポートをシリンジで・・・。
今思えばもっとヨーグルトあげれば良かったな。まさか最後になるなんて思わなかった。
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ちくわの命を繋いでくれたおやつ達。結局最後まで食べたのは幼少期から食べてたおやつだった

1/4を最後にまともなご飯を食べてなかったちくわ。
何を出してもダメ。おやつと生野菜とヨーグルトだけは毎日食べる。
他にはその日の気分でいろいろと。
一時、野菜とヨーグルトすら駄目になったけど、留置針に自宅で抗生剤とステロイドを入れるようになってから、また食べれるようになった。ステロイド効果だね。
ステロイドにめっちゃ弱いのでなるべく使わなかったけど、肝臓に間違いなく負担かかるけど、それで余命が縮んだとしても、ちくわが何も食べれなくて痛いの我慢するのは嫌だよね、と先生と相談して治療してた。

この2.3ヶ月は食べれるなら何でも・・・と食べさせてたから、今までもらえなかったいろんな美味しい物食べてた。
ただ、ささみ系は喜ぶけど、アンモニアが上がるようだったので、あまり食べさせてあげれなかった。
このままでは餓死してしまうと思い、おやつだけでも食べれるならと出してあげると、ご飯なみの量を食べた。
生野菜とヨーグルトのおかげで、体に悪そうという罪悪感が少し薄らいだけど、大丈夫なの?と不安に思いながら過ごしてた。人間のおやつと違って、一応無添加だったりするし、ワンコ用って表示を見る限りは栄養がいろいろ入ってる。原料もじゃがいもやオーツ麦や豆乳、煎餅は米だし炭水化物だと思えば空腹で悲しい思いをさせるよりマシ。
自分で体調に合わせるように、消化の良いボーロを選んだり、繊維質の多い物を好んだり、糖分が多めの物を選んだり、おやつの中でもその日によって違った。これか?これなのか?ととっかえひっかえ真夜中にも寝ぼけながら差し出した。
おやつだけなんて体に悪いし何か良い食べ物ないかと、いろいろ検索していると人間の肝臓がんを克服した方のブログに目が留まる。
この方もやっぱりご飯は食べられず、甘い物が食べたくて、病院の売店で自分で食べたい物を買って食べてたそう。
そしたら自然に体重も増えたって。

私は『生きるために食べたいものを食べたいだけ食べる』
と言うスタンスで闘病生活を送っていました。
人間、『食べてナンボ』だと思います。
口から食べる事によって体力がつき、元気な体になっていくのだと思います。
逆に食べなければ体力が無くなり免疫力が下がって、病に蝕まれてしまうのだと思います。

勝手に使わせてもらいました。
それを見て、そうだ、今のちくわはおやつしか食べれないんだから、無理やり他の物を食べさせるより、美味しい楽しみって思えるおやつだけでも満足できるだけ与えようと開き直った。
食べる事が嫌なんて事は絶対思って欲しくなかった。
一時はおかんがご飯を用意してたら、そっと遠くに行ったりしたこともあるから、そんなのはもう嫌だった。
「短くても美味しい生活」をと覚悟を決めてきたんだから、貫き通したかった。
身体の事も大事だけど、ちくわの気持ちを一番にしてあげたかった。

結局、1/5~2/19まで、おやつがメインのお食事だった。
お腹すいたおやつちょうだい!野菜ちょうだい!ヨーグルト食べたい!って最後のぎりぎりまで思ってくれてたと思う。
夜中じゅう1.2時間おきに、おやつくれ!と起こされてた。
肝硬変には夜食療法ってのがあって、空腹時間が長くなると肝臓に負担がかかるから、寝る前に軽い食事をするってのがある。ちくわにもあてはまるかなとせっせと食べさせた。数個食べては満足して寝てた。
(人を起こしておいて、おやつ食べてしっこして、おかんが後片付けしてるのに1人で先にさっさと寝てたな)
腹水で大きくなったお腹でも、野菜を刻むと楽しみに足元で待ってた。
ヨーグルトの容器を持つと重たいお腹で早足で着いてきた。ちくわの元気な頃と変わらなかった。
2日前の夜には、しばらく食べなかった芋、人参、鶏胸肉の茹でたのを食べてくれて、おかんを喜ばせた。

おやつばかりなんて、そんな物食べさせて寿命を縮めたんじゃないかって、ひどい飼い主だって思われるかもしれないけれど、イヤイヤする口に無理やり入れるような事をしなくて良かったと思う。っていうか頑固なちくわは絶対飲み込んでくれなかったと思う。
寝たきりじゃない、元気はあるだけに、拒絶の仕方も元気なんだもん。
美味しそうな缶詰やウエットフードも出したけど、匂っただけでプイだった。
どんなにお腹空いても食べないったら食べない!のがちくわ流。頑固おやじだった。
おかんとおとーが美味しそうな匂いがするねって思った物でもダメだった。
ワンコなら誰でも喜ぶと思って、何でも肉味の品物が多いけど、アンモニア値があがるとでもわかっているかのように、肉的な物はNOだった。だから市販の物がほんとに少ない。甘い味でご飯代わりになる物を探すのは大変だった。パンやシリアルもすぐあきた。

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チューブダイエットという粉末の栄養食は、口から食べれない状況の子が消化器官に直接つないだ管に流して食べさせる物みたい。
でもぬるま湯で溶いてシリンジで飲ませても大丈夫。
犬 流動食で検索してたら、マルチーズちゃんのブログで与えているのを見つけた。
説明書きにはわずかに渋く特異な臭いって書いてあったけど、おかんが舐めたら甘くてアイスクリームっぽく感じた。森乳製品だから乳が成分。
ちくわが食べてたのはそれの肝疾患用のへパケア。ベジサポと同じBCAAが摂取できる。
これにかぼちゃ風味のベジサポとみどりむしを混ぜてぬるま湯で溶いて、みどりいろのどろどろを作り、シリンジで5~7ml(適当)を朝、昼、晩、深夜飲ませた。口の横から入れると、甘いからまんざらでもない様子でゴクゴク飲んだ。
ご機嫌な時は、自分から舌先にシリンジの先を移動させてペロペロ舐めた。
美味しく舐めてくれるので、無理やり流動食を流し込むっていう後ろめたさはなかった。
「ちくわご飯だよ」って言ったら居間で、お座りでスタンばってた。
1日1袋で100キロカロリー稼げた。あとはニュートリカル(これも甘い)を上あごの裏に塗りつけて、1日3.4回、そしておやつと合わせて、お腹空いてふらふらにはならない程度のカロリーは保ててたと思う。
他にも食べれる物は何でも与えてたし。
ちくわご飯=甘い物だったな。
おかんも具合悪い時は、ご飯いらんけど、お菓子は食べるなんて事がよくあるから、ちくわの気持ちはわかるのだ。

ちくわの最期の食事が正しいのか間違ってるのか、わからない。
まだ治って先があるなら、こうはしなかったと思う。
でも、慢性肝炎で、治らないと覚悟を決めた時、大分前におかんが思い描いてた、
最後のその日まで「今日も美味しかったのら」って思い、ぎりぎりまで自分の目で見て、歩いてほしい。
というとおりになってくれた。
お腹がものすごく重たくなってるのに、最期の最期まで、自分の足で立ててた。
フラフラとお腹の重さに振られながら頑張って歩いてた。
前日の夜まで、台所のおかんの足元で野菜が切れるのを待ってた。(一番嬉しい行動)
1ヶ月以上、おやつ、野菜、ヨーグルト、栄養剤だけでも、立ち上がり、歩く体力、筋力はあったのだ。
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こたろうくんご一家御用達の水素水の素 ふれあ。
ちくわは水飲みに浮かべると一発で破壊したので、別容器で作ってから飲む寸前で入れ替えて飲ませた。
いっぱいあまりそうだったから、沢山入れて作ってた。今もこれで毎晩作ってあげてるよ。

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ちくわが逝った時は春近し。だったのにあれから天気が荒れる日が多く、まだまだこんな感じで雪がいっぱいです。

ちくわ、まだ全然公園で散歩できないわ~

=おかん=
by cue-nacs | 2015-03-07 15:09 | ★慢性肝炎 | Trackback